2020/03/06

Exultation is the going /2020/3/13/ Fri.-22/Sun.

Exultation is the going
エグザルテイション・イズ・ザ・ゴーイング

2020/3/13/ Fri.-22/Sun.
13:00 — 20:00(22 / Sun. 11:00-15:00) 入場無料 予約制
お申し込み: https://eitg2020.blogspot.com/p/blog-page_26.html
BUoY 2nd floor http://buoy.or.jp/
〒120-0036 東京都足立区千住仲町49-11 MAP
49-11 Senju-nakacho,Adachi,Tokyo
東京メトロ千代田線・日比谷線/JR常磐線/東武スカイツリーライン「北千住」駅出口1より徒歩6分、西口より徒歩8分

エミリー・ディキンソン(1830年- 1886年)は人生の大半を生家の中で過ごし、詩を書き続けたと言われています。死後にその多くが発見された1700篇にのぼる彼女の詩のうち、76の通し番号がつけられたExultation is the goingで始まるものは、陸に住むものが海に出ることの喜びをうたっています。見たことのない土地や未来に対する喜びや希望と同時に、特定の環境にとどまるなかで抱く苦悩について考えることができるしょう。
 現代では、テクノロジーの発展に伴う交通手段の多様化により、人の「移動」は活発化しています。夢想するだけでなく、さまざまな場所に容易に赴くことができるようになった一方で、意に反して移動を強いられる人々や、望まない土地に停滞を余儀無くされる人々もいます。
 6名の作家による展覧会と3つのツアーを通して、人々の移動や停滞に焦点を当て、地球上に遍在する制約の中でいかに生きるのかを問いかけます。 
 
EXHIBITION
金仁淑 
Insook Kim
いくつもの文化の狭間に生きる人々や地域のコミュニティをとりまく歴史や伝統、継承、教育、家族の問題などを通じて、多様なアイデンティと人々の関係性に着目するプロジェクトを行う。2003年から韓国と日本を拠点に制作活動を展開し、 国内外の芸術祭や美術館へ招聘される。国立現代美術館(韓国)、デュッセルドルフ市(ドイツ)などが運営するアーティスト・イン・レジデンシー・スタジオで滞在制作し作品を発表。 主な個展に「sweet hours」(光州市立美術館、韓国、2008)、 「Retelling Tales of the Cherry Blossoms」(MIO PHOTO AWARD PRIME、大阪、2014)、「House to Home」(CAN Foundation Old House、韓国、2015)、「Between Breads and Noodles」(BMW Photo Space、韓国、2018)、グループ展に大邱フォトビエンナーレ(韓国、2014)、「ゴー・ビトゥイーンズ展:こどもを通して見る世界」(森美術館、2014)、 「Family Report」(京畿道美術館、韓国、2017)、「愛について アジアン・コンテンポラリー」(東京都写真美術館、2018)など。

進藤冬華
Fuyuka Shindo
札幌を拠点として、北海道の歴史や文化に関わる作品を多く制作。リサーチをベースに様々なメディアを用いる。現代に生きる人々が、過去に起こった出来事や過去に生きた人々とどう向き合うことができるのかを作品を通じて問いたいと考えている。近年の活動に2019年「進藤冬華 移住の子」(モエレ沼公園、札幌)、「Parallax Trading」(das weisse haus, オーストリア)、2015年「鮭のウロコを取りながら」(北海道立北方民族博物館、網走)、2014 年札幌国際芸術祭2014「センシング・ストリームズ」(札幌駅前通地下歩行空間)。2016年Asian Cultural Council (ACC) 個人助成。国内外の様々な展覧会やアートプログラムに参加。

田口行弘
Yukihiro Taguchi
1980年、大阪府生まれ。東京藝術大学美術学部油画専攻卒業。2005年よりドイツ・ベルリンに活動の拠点を移す。ドローイング、パフォーマンス、アニメーション、インスタレーションとそれらの過程が混然一体となった「パフォーマティブ・インスタレーション」に注目を集める。とりわけ公共空間において他者との関わりを誘発する作品は高い評価を得ており、世界各地での国際展やグループ展への参加も多い。
2013年、パートナーとの共同作業によるべルリンの空き地に家を建て生活するプロジェクト「Discuvry」を展開。2014年に強制退去されるも、デンマーク、金沢から招待され、家ごと引っ越しプロジェクトを継続中。

田中良佑
Ryosuke N. Tanaka
アーティスト。1990年香川県生まれ。東京都在住。東京藝術大学大学院修士課程美術研究
科壁画専攻修了。「社会の中のそれぞれの『私』」という言葉を大切に、この世界で生きるそれぞれの人生の可能性を探る。主な参加展覧会に、「working/editing 制作と編集」(東京, 2020)、「Hello/ enter」(東京/シンガポール, 2020)、「風景泥棒」(京都, 2019)、「不正經調査局 Nonsense Agency」(高雄, 台湾, 2019)、「As a flower」(東京, 2018)、「西荻映像祭 2017- 不可分な労働と表現-」(東京, 2017)など。

友政麻理子
Mariko Tomomasa
現代美術家、映像作家
人々のコミュニケーションの過程にあらわれる「型」をキーワードに、作品制作を行う。父と娘の食事中のやりとりや、やまびこや輪踊りのような風習をモチーフに、公私や虚実のあわいから、他者との相互理解の成り立ちを探り、新たな関係を開く作品制作をしている。また近年は市民が自主映画と映画祭をつくるプロジェクト「知らない路地の映画祭」(2015-現在、足立区、東京)、「潟の夢映画祭」(2015-現在、新潟市、新潟)に取り組んでいる。
主な個展に「與父親共餐」(寶藏巖國際藝術村、創意小客廳、尖蚪、台北、2013)、「近づきすぎてはいけない -Have a meal with Father-」(TALION Gallery、東京、2015)、「美しい話」(TALION Gallery、東京、2019)「よろっとなすベースキャンプ」( 水と土の芸術祭2018 市民プロジェクト地域拠点プロジェクト、コミュニティースペース・とよさかベースキャンプ 、新潟、2018)、グループ展に「水と土の芸術祭2015、2018」(新潟市ベースキャンプ他、新潟、2015、2018)、「もう一つの選択」(横浜市民ギャラリーあざみ野、神奈川、2015)などがある。アートアクセスあだち 音まち千住の縁「千住・縁レジデンス」レジデントアーティスト(2015-2020現在)。

ナウフス・ラミレス=フィグエロア
Naufus Ramírez-Figueroa
1978年グアテマラ生まれ。内戦によってグアテマラからカナダへ移民として渡った。時の政権が権力を持ち、建築物を立て、それがもろくも崩れ去る様子をまのあたりにした彼は、建築にひそんでいるイデオロギーや搾取の歴史と、その無益さを生き生きとパフォーマンスしている。2006年エミリーカー大学(カナダ)学士。2008年シカゴ美術学校(アメリカ)修士。2013年ヤンファンエイクアカデミー(オランダ)研究員。2017年グッゲンハイム美術館。2016年サンパウロビエンナーレ。2015年リヨンビエンナーレ。2014年光州ビエンナーレなど。

TOUR
本展では、3つのツアーを開催します。

Imaginary Tours
一時的に日本で暮らす移住者に、これまで過ごしてきた土地や場所をめぐって、頭の中で(目を閉じて)旅をしてもらいました。このツアーは、あなた自身が目を閉じ、過去の記憶や風景をたどるように、移住者の記憶や風景に対して、想像上でアクセスするためのオーラル・ヒストリーの試みでもあります。
language: Japanese
※本ツアーは、移住者の声による音声ガイドツアーとなります。
企画:粟田大輔 / Daisuke Awata
美術批評、芸術学(美術解剖学)。論考に、「書き換えられるシステム」(『ART and ARCHITECTURE REVIEW』、2010年)、「ポスト消費社会と映像の再生産」(『Yebizoフォーラム』、2012年)、「近代のアポリアと形見なるもの」(『物質と彫刻』[図録]、2013年)、「金縛りと夢」(『Pa+ フォビアと芸術生産』、2015年)、「榎倉康二と書物」(『Reflection:返礼―榎倉康二へ[論考]』、2015年)、「SPACE TOTSUKA ’70における「地・型」」(『引込線 2015』、2015年)、「顔徴」(『引込線 2017』、2017年)など。


The chair remains vacant, but the place is set
( 椅子は空いたまま、でもそこに席はある )
 ハンナ・アーレントは著書『過去と未来の間』の冒頭で、第二次世界大戦時に対独レジスタンスに加わったフランスの詩人、ルネ・シャールの言葉を引用しつつ、公共的空間における自由と抵抗に着目しています。
    A tous les repas pris en commun, nous invitons la liberté à s'asseoir. La place demeure vide mais le couvert reste. (René Char)
    At every meal that we eat together, freedom is invited to sit down. The chair remains vacant, but the place is set.
    私たちの食事の席に、自由はいつでも招かれている。椅子は空いたまま、でもそこに席はある
    Cited in Hannah Arendt, Between Past and Future (New York: Penguin, 1968), p. 4
空いたままの椅子を、まだ見ぬ他者を迎えるために保っておく、というのは、資本主義経済に絡め取られた排他的社会の中では困難な営為です。でも、その困難な営為は、意外と困難な営為としては認知されないままに都市の中で無数に渦巻いているものでもあり得るかもしれません。
 当企画は、竹ノ塚〜梅島〜北千住の、フィリピンパブ、カトリック教会、廃墟、アーカイブ・バーを周遊するツアーです。やや長丁場のツアーにはなりますが、昨今流行の「おもてなし」とは異なる、他者と出会うことの困難をその先に見据えた楽しいツアーをご案内したいと思っています。
日時:2020/3/15/Sun. & 3/22/Sun. 各日同一内容
集合:11:00/竹ノ塚某所 (詳細を申込者にメールで告知いたします。)
解散:20:00/北千住某所(解散時刻は変動する場合があります。)
定員: 5名/1日/先着順
料金: 無料(ツアー内交通費:400円程度は自己負担となります)
申し込み:
<3/15/Sun.> https://forms.gle/VKUA4nnVpurRoYqA7
<3/22/Sun. > https://forms.gle/qaAL9vLjEgiyTdEV6
企画・ガイド:岸本佳子 / Kako Kishimoto
北千住BUoY代表/芸術監督。演出家・ドラマトゥルク・翻訳家。2009年より多言語劇団「空 (utsubo)」主宰。米国コロンビア大学芸術大学院ドラマツルギー専攻修了。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。これまでに、東京大学、東京女子大学、専修大学ほか兼任講師。2014年2月『林さん』作・演出にて芸創connect vol.7最優秀賞受賞。

寄留者のためのメンタル・ローテーション
( The mental rotation for aliens )
 このツアーは、わたしたち自身が寄留者であり旅人に過ぎないということを、いま一度、振り返ってみるためのものです。ここに挙げた場所は、展示会場からほど近い、かつて花街だった場所や、かつてドヤ街と呼ばれ場所の、公園や酒場、食堂などです。わたしたちはかつて、そこに生きる人々を、自分とは関係のない人々だというように誤解してきました。彼らはわたしたちであり、わたしたちは彼らである。このあたりまえの意識を取り戻すことができなければ、難民や移民について考えることもまたできないはずです……。
 ツアーで利用するのはメンタル・ローテーションです。メンタル・ローテーションというのは、ロジャー・シェパードとジャックリーン・メッツラーという、認知科学者たちの実験によって知られるようになった心の作用です。提示された三次元のポリゴンが、同じものであるかそうでないかを判断するために、心のなかで回転、ローテーションさせてみる。ポリゴンを回転させることができるのであれば、状況についても同様にすることができるはずです。記された言葉は、命令のように強制するものではありません。想像してみたり、妄想してみたり、もちろん、実行してみたり……。自分に合ったやり方で試みてください。
※ 展覧会場の配布物をご参照ください。
企画:杉田敦 / Atsushi Sugita
美術批評、art & river bankディレクタ、女子美術大学教授。名古屋大学理学部物理学科卒。著書に 『リヒター、グールド、ベルンハルト』(みすず書房、1998年)、『ナノ・ソート』(彩流社、2008年)、『静穏の書』 (彩流社、2015年)など。プロジェクト「批評家の海岸」(越後妻有大地の芸術祭、2009年)、個展「サンクチュアリ、あるいはアジールのあとにくるもの」(空蓮房、2015年)、オルタナティヴ・スクール 「nano school」(blanClass)、批評誌『+jouranal』の編集・発行など。2017年にはリスボン大学の博士過程で教鞭をとりながら各地の国際展を巡りARTiTで連載。2020年、刊行予定。
 

 
企画 : 石井礼花/Ayaka Ishii、河合美緒/Mio Kawai、長谷部友子/Tomoko Hasebe、寺江圭一朗/Keiichiro Terae、杉田モモ/Momo Sugita、杉本克哉/Katsuya Sugimoto、芹澤采/Aya Serizawa、西田祥子/Shoko Nishida、濱道めぐみ/Megumi Hamamichi、BARBARA DARLINg、井上文雄/Fumio Inoue

主催:AMSEA( Art Management of Socially Engaged Art|The University of Tokyo) mail|amseaut@gmail.com 2019年度 文化庁 大学における文化芸術推進事業
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